応用地理学

地理学は諸学の温床ですが、自らアカデミックな殻を脱して、各方面にわたる応用を開拓することになりました。特に自然災害の防除、有効な土地利用、地域開発、都市計画、田舎の近代化、移民・人口と食糧、公害間題など広く人間生活と環境にわたる考察や、地域調査に基づく生きたデータの提供、地誌・地図・空中写真の形としての情報の蓄積などについて多方面にわたって貢献しています。
国際的には、発展途上国の経済的離睦や飢餓からの脱出をはじめ、身近な間題としては、水資源、交通その他の都市の過密の解決など、地理学が関係しその効果を期待される部門は少なくありません。また地理学専門家で国または地方の企画・計画・開発・行政などの部局で働く人々が増えてきました。地理職は国土地理院・水路部になどに限られていますが、狭い官庁行政の系列にとらわれず社会の要求や国土の発展に対して寄与することができます。