エクメーネ・景観
エクメーネとは地球上で人間が定住できる地域を言い、非居住地域アネクメーネに対して用います。エクメーネは現在、海洋、極地付近、高山、乾燥砂漠地などには及んでいませんが、農耕法の進歩や耐寒、耐乾の技術の発達に伴い、徐々に拡大されてきました。エクメーネの今後の飛躍的な拡張はほとんど期待できないと考えられ、一部では気候変動、例えば半乾燥地の砂漠化に由来するエクメーネの後退の事実も認められています。
景観とは野外で眼に映る土地や地物の特性を言い、単なる景色または風景との違いは、自然、主として地形、植生あるいは人文、社会現象としての農村、集落、農耕、交通路などの地域的特性に注目した時に用いる点にあり、風景の良さ、美しさとは別の観点に立ちます。内容から、自然景観と人文、文化景観とに大別でき、隣接する他の景観と区別して、景観地域という概念も生まれてきます。

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