土壌浸食

地表を覆う物質同士の土壌は、常に風雨による物理的、化学的風化作用を受け、少しずつ侵食されていきますが、その速度は極めて遅く、一般に下層における基整岩石の風化と土壌化が、土壌層全体の厚さを平均的に保持しています。しかし、森林の伐採、作物の収穫、傾斜地における農道や排水路の不備、急激な宅地造成に伴う裸地化などの人為的原困で、土壌の表面が広範囲に流され、または全層が部分的に谷すじ状に削り取られて、耕作地に多大の害を与える事があります。この現象を、土壌侵食と言います。西部開拓で急速な粗放農牧を行なったアメリカでは近年の調査で激しい土壌侵食が明らかにされ、土壌保全対策の必要が叫ぱれるようになりました。日本では耕地の半分が水田であることと、傾斜地ば多いが古来の集約農耕の形態として階段耕作の技術が進んでいるため、比較的土壌侵食の害は抑制されています。

地理地形

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